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厳しい暑さの夏が終わり、秋へ季節が移ってきました。様々な果物が旬を迎え、食欲の秋が到来です。

梨、柿、栗など美味しい秋の味覚がありますが、忘れてはならないのが極早生みかんです。

9月下旬から収穫がスタートする極早生みかんは柑橘類のトップバッターとして柑橘好きの方から根強い人気があります。

人気の理由は、初秋の少し暑さが残る時期にぴったりの爽やかな味わいだけでなく、豊富な栄養成分にもあります。

今回は、そんな極早生温州の魅力を詳しくお伝え致します。

極早生みかんとは

「極早生みかん」とは早生みかんの枝変わり(突然変異)で誕生したもので、露地で栽培する温州の中で最も早い時期に成熟する温州みかんを指します。
旬は9月下旬から10月です。

温州みかんは成熟期によって系統分けされており、「極早生(ごくわせ)」「早生(わせ)」・「中生(なかて)」・「普通」・「晩性(おくて)」に分けられています。
極早生みかんは早生みかんより早く成熟する系統です。

「早生(わせ)」
温州系統の中で生産量が最も多い系統で、一般的に温州みかんと言えばこの系統が主流となっています。
甘みと酸味のバランスが良く、みかんの内皮が薄いのが特徴です。
初競で20kgが150万円の値が付いたこともあります。
旬は11月上旬から12月です。

「中生(なかて)」・「普通」
みかんの内皮がやや厚目ですが、糖度が高い系統です。
栽培にクセがあり、歩留まりが上がりにくい品種ですが、甘い味わいは年末にかけての気温が落ちる時期に、こたつで食べるのにぴったりです。お歳暮の品としても好評です。
旬は11月下旬から12月です。

「晩性(おくて)」
温州シーズンの最後に出荷される系統です。
収穫してから貯蔵して流通するため、濃厚な甘さが特徴です。
寒い時期とも重なって保存環境を整えれば長期間楽しむことができます。
旬は1月から3月です。

極早生みかんの特徴

外皮が黄緑色の状態で流通するものが多く、皮を剥くと爽やかな香りが広がります。
瑞々しく少し酸味のある味で、早い時期にみかんを楽しみたい方にオススメです。

外皮に緑色が残った状態で流通するため、普通のみかんを早く収穫しただけと思われがちですが、品種の特性で成熟が早くなっています。

やや酸味のあるあっさりとした味わいですが、みかんの内皮が薄く口の中に残りにくいため食べやすくなっています。果汁が豊富で喉が渇いた際や、食後のお口直しにぴったりです。

極早生みかんの品種

一口に極早生系統といっても、品種は30種類以上あり、温州みかんの中で一番品種数の多い系統です。
今回は愛媛県で多く栽培されている品種を紹介します。

「日南1号」
宮崎県日南市で発見された、興津早生の枝変わり品種です。
果肉が早熟のため、果皮が緑色でも果肉はきれいなオレンジ色をしています。
昔ながらの、運動会時期に食べていたやや酸味のある爽やかな味が好みの方にオススメの品種です。

「上野早生」
佐賀県東松浦郡浜玉町で発見された、宮川早生の枝変わり品種です。
他の品種に比べて減酸が早い品種です。
極早生系統の中では着色がやや遅い品種です。

「はつひめ」
愛媛県松山市で、上野早生の珠心胚実生から選抜された品種です。
極早生系統の中では糖度の高い品種です。

極早生みかんの栄養と効果

極早生みかんは酸味のある味が特徴ですが、その分栄養分が豊富に含まれています。
疲労回復や血糖値上昇抑制など多くの健康効果が期待できます。

クエン酸  疲労回復の他、血流の促進やミネラルの吸収を促す効果が期待できます。

ビタミンC 風邪やストレスに対する抵抗力を高める効果や、毛細血管・歯・軟骨などを正常に保つ働きが期待できます。

β-クリプトキサンチン 骨量を増加させる働きがあり、 骨粗しょう症予防効果に役立つと考えられています。

食物繊維 脂質・糖・ナトリウムなどを吸着して身体の外に排出する働きがあり、生活習慣病の予防・改善効果が期待できます。

極早生みかんの美味しい食べ方と保存方法

常温でも美味しくお召し上がり頂けますが、冷蔵庫で少し冷やすと一層美味しいです。
食べきれない分は、酸味を生かしてドレッシングやサラダで食べるのも良いかもしれません。

酸味のある品種ですので、酸っぱいと感じる場合は少し貯蔵してからお召し上がり下さい。
全体の外皮が黄色くなってくると酸味が大幅に減少したサインになります。

日差しの当たらない場所で、乾燥を防いで保管してください。日陰で20度前後、湿度70%程度がよいと思われます。

残暑が長く残る年は、ビニール袋に入れて冷蔵庫で保管して頂くとよいです。
鮮度が落ちやすい時期の流通になりますので、到着後は早めにお召し上がりください。

病みつきになる極早生みかんを食べよう!

極早生みかんについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

温州みかんは柑橘類の中でも特徴的な品種で成熟期ごとに系統分けされており、9月下旬から3月まで幅広く楽しめる品種となっております。

一方で、内訳がやや複雑で、柑橘生産者でも整理するのが大変です。
今回は、当農園のトップバッターである極早生みかんについて解説させて頂きました。程よく酸味が効いた初秋の味覚として人気の品種です。

品種としては愛媛県の主要3品種をご紹介致しましたが、全体として30品種以上もあり、産地ごとにこだわりを持って作り分けています。

極早生みかんは他の系統と比較して、栄養を多く含んでいる傾向があり、温州の系統の中で比較すると、疲労回復効果が期待できるクエン酸を多く含んでおります。

極早生みかんの人気の理由は、日本のことわざにも由来しています。
「初物七十五日」初物は縁起が良く、食べると75日寿命が延びると言われており、贈答用としてもご利用頂いております。

ご家庭用・大切な方への贈り物として、是非極早生みかんをご賞味下さい。